生物パニック映画の王様と言えばサメ、そしてそのサメにも匹敵する恐怖生物が本作に登場する蜘蛛だ！過去に登場したスパイダー・パニック映画を列挙すればきりがないほどの充実ぶりだ！しかも本作はその真打といっても過言でないほどの出来栄え！圧倒的なクモの造形に観る者は皆、恐怖を感じずにはいられない。更に本作のパニック・シーンは病院から公園、そして最後には超高層ビルへとどんどんスケール・アップしていき息もつけない。ラストの高層ビルでのアクションシーン（軍用ヘリ＆特殊部隊ＶＳ巨大クモ）は、パニック映画の金字塔『キング・コング』を彷彿させ、見事なオマージュをみせている。もちろん忘れてはいけないのが、物語の面白さ。クモの巨大化が進み、やがて産卵可能となると、もはや人間にヤツの繁殖を止めることは不可能、人類は滅亡するのだ。その時間との勝負が絶妙なサスペンスとなりドキドキ感を加速、愛する女性の救出やバディ・ムービーの面白さも加わり作品の厚みも抜群だ。そして、本作の突出した面白さを証明するのが、クモ巨大化の真相！なんとクモには宇宙生物のＤＮＡが組み込まれていたのだ！！この全ての面白要素が満載のＳＦパニック・ムービーの主演は、『ＨＥＲＯＥＳ／ヒーローズ』『ＳＵＰＥＲ８／スーパーエイト』で個性的な演技を披露するグレッグ・グランバーグ、特別出演には伝説のカルト作『悪魔の毒々モンスター』のロイド・カウフマン監督、見事にクモの餌食となっている。