妖精が灰色の山に封印したはずの伝説の角笛が人間の手に渡ってしまった。その角笛は世界を温めたり、凍りつかせたりすることができる妖精たちの宝物だったのだ。人間はその角笛の力を使って季節を支配、とんでもない金儲けを思いつく。　この物語に出てくる妖精は、時間をつかさどる妖精と『借りぐらしのアリエッティ』で日本でも有名になった借りぐらしの妖精。このふたつの種族がお互いに助け合って人間の欲望から世界を救うのが作品最大の見所（テーマ）！特に後半のクライマックスで、角笛を巡って灰色の山の中をトロッコでチェイスするシーンは名作アドベンチャー『インディ・ジョーンズ　魔宮の伝説』を彷彿させる出来栄え！！更に、この作品のポイントとして押さえておきたいのが、描かれている季節がクリスマス・シーズンだということ。この角笛が人間の手に渡ってしまうという事件は、妖精たちが心待ちにしていたクリスマスの直前におこり、その角笛によって季節はめちゃくちゃ、クリスマスが消えてしまうのである。クリスマスを取り戻すというのも作品テーマのひとつなのだ。