あてどもなく、死の大地をさまよう主人公とその恋人、妻を惨殺され娘を誘拐された元特殊部隊のソルジャー、人外の群れ(ゾンビ=感染者)、ウィルスに唯一免疫を持つ黒人少年とその母親、南部連合旗の上にハーケンクロイツを記した暴力集団を率いる悪の神父、絶望の終末世界で生き残るのは一体誰だ?!
人気の近未来サヴァイバル・アクション・エンタテインメントが登場!本ジャンルは大ヒットしたウィル・スミス主演の『アイ・アム・レジェンド』、そして今年遂にその全貌を現す超大作『ワールド・ウォー・Z』など絶えず注目を集める人気ジャンル、未公開でも『ラスト7』などを世に送り出している。本作の面白さは、何と言っても作品の根底に流れるリアリズム、人類の文明が細菌兵器によって、あまりにもあっけなく崩壊し、その後生き残った人間が人種差別と暴力によってコミュニティを形成していく。全てを失った非力の人間が、最初に頼るのが人種による連帯感であり、差別による思想の共有である。この現代にも通じるテーマが作品の圧倒的なリアリズムを生みだし、更にそのテーマの重さを強烈暴力描写とガン・アクション、そして人外の群れ(感染者=ゾンビ)が素晴らしいまでのエンターテイメントに引き上げている。 |