日本では、身に覚えのない脅迫メールの書き込みで誤認逮捕が続いた事件が記憶に新しいが、アメリカでは9.11以降、テロの影響で過剰な捜査が横行、たくさんの人間が誤認逮捕されている。
本作の主人公もまた爆弾テロ事件が起こったあとに何故か中東から彼の口座に高額の金額が振り込まれ、結果FBIに目をつけられ、誤認逮捕される。人の目の及ばないサイバー空間が無実の者を犯罪者に仕立て上げていく恐怖は、今や世界共通なのかもしれない。しかし、本作の本当の面白さは設定のリアリズムではなく、逮捕から主人公が自らの無実を証明するまでを強烈なアクションの連弾で一気に見せてしまう鮮烈な疾走感にある。逃走劇、ガン・アクション、肉弾アクション、爆弾テロ、真犯人を巡るサスペンスフルな展開とラストのどんでん返し、これだけの内容を85分に凝縮した結果が怒濤のアクション劇となっているのである。知らぬ間に犯罪者に仕立て上げられるという誰にでも起こりうる現在のリスクを描いた本作は、テーマでユーザーの興味を引き、誰もが満足のアクション・シーンの連弾である!!次のターゲットはあなたかも知れない・・・。 |