ヨーロッパに伝わる数々の妖精伝説。その中でも借りぐらしの妖精伝説は『借りぐらしのアリエッティ』で日本でもおなじみ。人間が生活している中で何故かそこにあったものがなくなっている事はよくあること。ヨーロッパでは、それは妖精の仕業とされており、本作に登場する妖精の種族である。
そして本作には、もうひとつの妖精種族が登場する。それは時を司る魔法の銀の砂の番人、銀の砂は昼と夜の移り変わりを支配する不思議な力を有しており、妖精たちはその砂を守っているのだ。しかし、この二つの種族の、あるいさかいによって銀の砂は失われてしまう。この苦難に二つの違う種族(借りぐらし&砂の番人)の妖精たちは、やがて力をあわせて挑んでいく!
ここに、この映画の人間世界への秘められたメッセージが隠されており物語をより奥深いものとしている。不朽の名作『ネバーエンディングストーリー』を彷彿させるしゃべる岩や『スターウォーズ 帝国の逆襲』の森林のチェイスシーンを彷彿させるソリでの迫力満点のチェイスシーンなど見所は満載。
監督は、二人でコラボを続ける“男女のコンビ”カタリーナ・ラウニング&ローアル・ユートハウグ、TVでデビューした後、日本ではDVD発売された『コールドプレイ』で劇場映画デビュー、本国ノルウェーでは大ヒットとなりシリーズ化されている。本作はそんな実力派の彼らが贈る最新の冒険SFファンタジーである。
2010年SKIPシティ国際Dシネマ映画祭(さいたま)で上映され多くの動員を記録した。 |