誕生日にりり(邑羽莉)の元へと試験管に入った“凍結精子”が届く。それは死んでしまった最愛の夫(片山 享)からのものだった。
その死を受け入れられない彼女は、“凍結精子”には触れずに、美しい音色を奏でる楽器《テルミン》と共に都会を離れ独り古民家に移り住む。
そこへ古民家に興味を抱くひとりの男:渉(沢村純吉)が現れる。カメラのファインダーから古民家を覗きこむ彼の本当の狙いとは?
次第に明かされていく、りりと渉の過去。それはひとつの事件がきっかけとなり引き寄せられたものだった・・・・。
少子化の進む現代社会で、生命誕生の源である残された“凍結精子”。それを巡り命に固執し葛藤する人間模様を、美しい世界の中で描く。
今、常識を越えた愛の物語が始まった。