第二次世界大戦・ドイツ軍捕虜収容所の中でも過酷さに於いては、アウシュビッツ収容所と並んで有名な“コルディッツ収容所”。独軍の捕虜として捕らえられ、コルディック収容所に収監された英国軍兵士・ジャックとその仲間達は、この絶望的状況下を舞台に、生死を賭けた脱獄に挑む。
本作の企画は、ハリウッドで豪華キャストでの映画化が計画されたが、ハリウッド的エンタテインメント性に英国退役軍人から猛反発を食らい、中止になった経緯があった。ホールマーク社はそうした退役軍人の証言を丹念に聞き取り、歴史的リサーチを重ね完成を目指した。そして殆どのシーンの撮影を今も残るコルディッツ城の中で行うという快挙を成し遂げた。
本物の迫力と壮絶な真実が戦争映画にうるさいファンをうならせ、緊迫の脱獄劇がアクション映画ファンもうならせる。この大傑作を、戦後60周年の終わりの“今”に見てほしい。